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Future Earth
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排水を浄化しながら発電する方法を発見

バクテリアが有機物を摂取する性質を利用して、工学チームが微生物燃料電池の新たな展開を考案 文:Prachi Patel 2021年6月10日 (Click here for the original English version)   エネルギーが不足しているにもかかわらず、多くの人々が廃棄物を生み出している現在、廃棄物を有効に利用することは賢明な選択です。排水の場合、その中に含まれる有機物が貴重なエネルギー源となります。 セントルイス・ワシントン大学の研究者らは、そのエネルギーを利用するシステムを開発しました。排水をろ過して非飲料水を生成すると同時に、排水から電気を生成する装置を作りました。Environmental Science:…

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ソーラーパネルで覆われた灌漑用水路は強力な組み合わせ

再生可能エネルギーの生成、何十億ガロンもの水の節約、そして農家からのCO2排出量の削減、これらすべてを同時に実現するシンプルな方法。 文: Sarah DeWeerdt 2021年3月23日 (Click here for the original English version) カリフォルニア州の灌漑用水路をソーラーパネルで遮光することで、ディーゼル式の灌漑ポンプによる汚染を軽減するとともに、干ばつが深刻化している同州で年間25億立方メートルの水を節約できる可能性があることが新しい研究でわかりました。 インドでの試験的な研究や小規模なシミュレーションにより、いわゆる「ソーラー運河」には多くの潜在的なメリットがあることがわかっています。ソーラーパネルで水を遮ることで、蒸発による水の損失を抑え、水生雑草の繁殖を抑えることができます。さらに水が冷涼な微気候を作り出し、ある一定のソーラーパネルの効率を高めます。また灌漑設備と再生可能エネルギー設備を組み合わせることで、スペースを有効に活用し、農業や自然景観への負担を軽減することができます。 研究チームのメンバーであるカリフォルニア大学マーセド校の Roger Bales教授(工学)は、「この方法は様々な気候や景観に適用できる」と指摘しています。加えて、特に乾燥した日照時間の長い地域では、土地利用において競争が激しくなるため、魅力的なものになる」とも指摘しています。…

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持続可能なファッションへの大きな一歩:科学者が藻類から生分解可能で炭素を吸収する繊維を開発

3Dプリンターを使って作られた光合成素材、Tシャツや人工葉にも使えるほど丈夫。 文:Prachi Patel 2021年5月6日 (Click here for the original English version) 藻類は池の水垢や海藻などの単純な水生植物で、食品、化粧品添加物、肥料などの重要な原料となっています。また、バイオ燃料やバイオプラスチックの原料としても期待されています。そして今度は、サステナブルな衣服での活用を期待されています。 研究者らは、3Dプリンターを使って、藻類から衣服やラベルの製造に使用できる丈夫で持続可能な素材を作りました。Advanced Functional Materials誌に掲載されたこの素材は、生きて呼吸している藻類からできているため、この素材で作られた衣服は植物のように空気中の二酸化炭素を吸収し、酸素を吐き出す光合成を行います。さらに、この素材は大規模に作ることが容易で、生分解性があります。…

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足音で発電する木の床が家を照らす日がくるかもしれない

再生可能な建築材料を再生可能エネルギーに変える方法を研究者が見つける。 文:Prachi Patel 2021年3月24日 (Click here for the original English version) 木材から電気を生成する新しい方法では、人の足音からエネルギーを確保し、建物の照明やディスプレイに電力を供給することができる可能性があります。シンプルで低コスト、かつ環境に優しいこのプロセスは、カビを使って木材を腐らせ、弾力性を持たせることで、圧迫された際に発電する新しい方法としてScience Advances誌に掲載されました。 人類が使用した最古の建築材料の一つである木材は、その低コスト性と持続性から、今でも価値のある建築材料とされています。また木材には機械的に変形させると電力を発生する性質である圧電性があることが何十年も前から知られています。 しかし天然の木材は非常に硬く、あまり圧縮できないため、圧電発電の出力は非常に小さくなります。そこで、チューリッヒ工科大学のIngo…

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食品科学者がビールの廃棄物を食品や燃料にリサイクルする方法を考案

使用済み穀物に含まれるタンパク質と繊維を抽出することで、ビールは飲むだけでなく食べることもできると研究が示す。 文:Prachi Patel 2021年4月15日 (Click here for the original English version) ビールを醸造すると大量の使用済み穀物が発生します。クラフトビールメーカーやホームブルワー(自宅醸造家)の中には、この醸造粕をパンやクラッカー、犬用ビスケットなどに加工しているところもあります。しかし世界中で生産される何トンもの醸造粕のほとんどは、家畜の飼料になったり、埋め立て地に行き着いたりしています。 バージニア工科大学の食品科学者たちは、この廃棄物を有効活用する効率的な方法を発見しました。ビールの廃棄物からタンパク質と繊維を抽出することで、バイオ燃料や新しいタイプの食品用タンパク源を作ることができたのです。この研究は先週開催されたアメリカ化学会(American Chemical Society)の春季大会で報告されました。…

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世界初の研究:食品の生産とサプライチェーン全体のCO2排出量が明らかに

最大の排出源である土地由来の排出量は、冷蔵やプラスチックのパッケージなどに次いで明らかに最も削減すべき対象である。 文:Emma Bryce 2021年3月19日 (Click here for the original English version) Nature Food誌に掲載された新しい研究によると、世界の温室効果ガス排出量の3分の1にあたる34%をフードシステムが毎年排出していることがわかりました。この結果はこれまでに行われたいくつかの研究結果と一致しています。 しかし今回の新しい研究では、食品の生産とサプライチェーンの全過程における温室効果ガスの排出源を特定するために、膨大なデータを詳細に収集しています。これにより初めて、セクター別、国別の排出量を確実に特定することができ、世界の排出量において冷蔵とプラスチック包装による排出量の割合が高まっていることなど、驚くべき事実が明らかになりました。 この詳細な結果を得るために、研究者らは欧州委員会共同研究センター(JRC)が作成したEDGAR(Emissions…

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食品のカーボンラベル表示が人々の行動を変えるー積極的に情報を避けようとしている人でさえも

食品の二酸化炭素排出量を知らないままでいることはできないと研究が示唆。 文:Sarah DeWeerdt 2021年4月6日 (Click here for the original English version) スウェーデンで実施された仮想的な商品購入に関する研究によると、カーボンフットプリントラベルによって、人々は気候変動への影響が25%少ない肉製品を選ぶようになることがわかりました。この研究は、食料品店でのカーボンラベル表示という新たな戦略を後押しするものですが、同時に食品の環境負荷について考えたくない人にも届くようにするには、このようなラベルを慎重にデザインする必要があることを示唆しています。 世界のフードシステムは温室効果ガス排出量の少なくとも4分の1を排出しており、特に肉類は多くの二酸化炭素を排出しています。消費者は食品の気候変動への影響についてあまり知らないため、情報を提供することで気候変動に配慮した選択をするようになるのではないかと考えられています。 しかし、食品の購入に限らず、人々は不快な情報を避けているという証拠もあります。例えばクッキーのカロリーや、大量生産された食肉の動物の健康や福利の問題などを知る機会があっても、人はそういう情報を避けることがあります。つまり、自分の信念に反するような情報や、自分の選択に何らかの悪影響を与えると思われる情報を避けているのかもしれません。 そこで、コペンハーゲン大学とスウェーデン農業科学大学の研究者たちは、スウェーデンに住む803名を対象にオンラインアンケートを実施し、この傾向が食品のカーボンラベリングの導入にどのように影響するかを調べました。…

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ゼロエミッションと経済成長を両立するには条件がある

ゼロエミッションを達成するために必要なGDPの割合は、GDPが増加するにつれて減少する 文:Sarah DeWeerdt 2021年6月8日 (Click here for the original English version) パリ協定や国連の持続可能な開発目標(SDGs)で示されている通り、汚染を減らして「ゼロエミッション」を達成することの重要性については基本的に世界各国がほぼ同意しています。 しかし、多くの政府は汚染の除去や、よりクリーンな製造プロセスへの投資が経済に悪影響を及ぼすのではないかと懸念しています。一方、日本の研究者がJournal of Cleaner…

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耐久性と分解性を兼ね備えた木材廃棄物から作られたバイオプラスチック

製材所の廃棄物とグリーンソルベントだけで、シンプルでサステナブルなプラスチックフィルムを作ることができる 文:Prachi Patel 2021年4月1日 (Click here for the original English version) プラスチックの再生可能性を追求する競争が加速する中、コーンスターチ、サトウキビ、ジャガイモ、コーヒーかす、食品廃棄物、藻類などを原料とするバイオプラスチックが開発されてきました。今回、研究者たちは、より強く、より安く、より持続可能な代替品になる可能性があるという廃木材の粉末を使った新しい方法を開発しました。 Nature Sustainability誌に掲載されたこのバイオプラスチックは、強度が高く、劣化せずに液体を保持し、紫外線によるダメージにも耐えることができます。加えて、使用後は完全にリサイクルすることができ、生分解も可能です。 海や陸で増え続けるプラスチックが環境に与える影響が明らかになるにつれ、科学者たちは石油由来のプラスチックに代わるものを作ろうと躍起になっています。しかし、安価で強く、水に強く、尚且つ使い終わったらすぐに分解されるバイオプラスチックを作るのは難しいとされています。…

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